2024年5月27日(月)、来年台湾に行くことを決めました。
もちろん、観光目的ではなく、テコンドーのためです。
話は「第20回 WATAオープン国際テコンドー選手権大会」に遡りますが、そこで烈蹴会の瀬戸丸 遥選手と対戦した台湾の白(パイ)選手。
そして、セコンドに付いていた白選手のお父さんであり、道場長でもある白先生。
僕と年も近く、いろいろ話しているうちに共通点も多いことがわかって意気投合。
大会後もずっと、頻繁に連絡を取り合ってきました。(^-^)
白先生から台湾テコンドー界のことをいろいろ教えていただきましたが、驚きの連続でした。
「そりゃあ、競技レベルが高くて当然だよ」と。(^_^;)
まず、台湾の競技人口は100万人以上。
そして、台湾の三強大学である彰化師範大学(彰化市)、国立体育大学(台北市)、台湾体育大学(台中市)。
この中で現在最も強いのは、彰化師範大学とのことですが、国立体育大学で指導されているのは朱 木炎氏(2004年アテネオリンピック -58kg級 金メダリスト)。
白先生の門下生たちも現在、彰化師範大学で練習して全国2位になったり、国立体育大学で朱 木炎氏から指導を受けたりしているそうです。
ちなみに僕が尊敬している黄 志雄氏は、残念ながらもうテコンドーとは関わっておらず、政治の道に進まれたそうです。
※黄 志雄氏は2000年シドニーオリンピック -58kg級で銅メダル、2004年アテネオリンピックでは朱 木炎氏に-58kg級を譲って自らは明らかに不利な-68kg級で銀メダルを獲り、朱 木炎氏は金メダルを獲ったという話は、テコンドー界では有名です。
また、高校も毎年台湾代表選手を輩出している強豪校が何校もあり、その中で最も強い高校は桃園市(朱 木炎氏の出身地)にあるそうです。
新北市、桃園市、台中市はいずれも非常に強く、やはり人口が多い台湾北部に集中しているようです。
白先生が道場を運営している新竹市は台湾北部にありますが、「学校のクラブチームが無く、優秀な選手を育てるのが難しい。レベルが高いとは言えない」とのことです。
※WATAオープンで遥選手と対戦した白選手は、新竹市の代表選手。
白先生は「強い選手を育てようとするのであれば、必然的にレベルが高い地域の選手たちとの練習や親善試合が必要である」という考えで積極的に動かれていますが、この点についても僕は非常に共感を覚えました。
白先生の道場が置かれている状況は烈蹴会と全く同じであり、僕も遥選手を強くするために関西や九州、愛知県に出稽古に行ったり、テコンドーより国内の大会数が圧倒的に多いフルコンタクト空手を週1で遥選手に習わせて全国大会にも出場したりと、試行錯誤しながらいろいろとやってきました。
「優秀な選手を育成するには、継続的なコミュニケーションが必要です。強いチームはより強いチームを見つけ、コミュニケーションを取る方法を模索します」という白先生のお言葉は、まさにその通りだと思います。
自分の道場を強くしたければ、より強い道場と交流し、より強い選手たちと練習する必要があると思います。
ちなみに国立体育大学は韓国の龍仁大学に3週間練習に行った後に春川(チュンチョン)オープンに出場し、彰化師範大学も韓国とタイに行った後にオープン大会に出場したりと、やはり台湾の強豪大学も同じことをやっているそうです。
今年は7月28日(日)にさいたま市で「全日本ジュニアテコンドー選手権大会」が行われますが、台湾の全国大会はどのように行われているのかということについても、詳しく教えていただきました。
台北市、新北市、桃園市、台中市、台南市、高雄市といった人口が多い地域は代表選手を2名派遣できますが、その他の県や市は1名しか派遣できないそうです。
その結果、各階級の出場人数は約16〜24人となります。
台湾の全国大会は日本とは階級が異なっており、昨年「中学生 女子 -52kg級」に白選手が出場し、準々決勝で敗れて7位だったそうです。
日本だと-51kg級の上は-55kg級で、この階級になると人数がかなり少ないです。
-52kg級で28人という数字を見て、台湾の選手層の厚さを改めて実感しました。
白先生からは「遥選手が台湾に1週間ほど来てくれれば、レベルが高い地域の代表選手たちと、少なくとも50ラウンドは親善試合をすることができる」と言われており、これはもう行くしかないな、と。
具体的には2025年4月29日(火)〜5月6日(火)の8日間のうち、6〜7日間の予定で台湾に行こうと考えています。
※◯は僕が有休を取り、遥が中学校を休む日。
今の遥選手のレベルで、台湾の中でも特にレベルが高い新北市、桃園市、台中市の代表選手たちとスパーをやればボコボコにされるのは目に見えているので、来年5月までにやれることをきっちりやっていかなければ、と考えています。
僕も指導のやり方の見直しや、よりレベルが高い技術を身に付けさせるための練習方法の構築と改善、新たな知識や経験を吸収する貪欲さ、自分の選手に足りない部分を瞬時に見抜く観察力、こういったものが要求されてくると思います。
今年と来年で遥選手も僕もかなり変わると思いますが、それを他の門下生たちにもフィードバッグし、烈蹴会を強豪道場にすること、愛媛県を強豪県にすることに尽力していきたいと思います。
そして願わくば、今後新竹市と愛媛県で友好関係を結び、年に一度はぜひ台湾に伺いたいと思っています。
まずは今年と来年で、いろいろとやります!(*^-^)b
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